イケてる波形とイケてない波形

音程が安定してると、オーディオの波形もきれいだ。
例えばこれはピアノの波形。
Wave1

色の濃いところが音の鳴っているところ。ジャーン、ジャーンとコードを鳴らしている。音量が自然に減衰していくのでこのような最初が一番大きい波形になっている。
ピアノは鍵盤が内部のハンマーを打つだけだから、音も純粋だ。


で、こないだサンプル音源のKontaktに入ってる生のエレクトリック・ベースを使おうとしたら、こちらは音程や音量がうょぅよぅょ……。

イケてない波形。
Wave2


フェイザーとかトレモロとか、掛けるエフェクターによって音がうようよするのは当然だけど(シタールみたいな、最初っから“みょぉ〜ん♪”という音のする楽器もね)、これはエフェクト掛けない原音です。ちなみに、1音につき複数のサンプルの中からどれかがランダムに呼び出されるので、同じドを弾いても数種類のドが呼び出され、だいぶまっすぐなのもあればこのようにうねってるものがある。しかも、さっさと音が消えちゃうものもある。まあ、リアルといえばリアルだけど。弦楽器だから、弾き方1つで出音が変わるのは百も承知だけど。

でも、上手い人の音ってパキーンとして、ハリがあってまっすぐ伸びてるよね。あれは波形も絶対まっすぐだと思う。例えばヴォーカルなんかも、音程が安定してると波形が気持ちいいほどまっすぐ伸びるよ。↓
Wave3


サンプル音源ってのは画像素材と同じで、特定のフレーズを弾くために弾かれてるわけではないというのもあって、そのまま使うと楽曲全体になじまない事がある。そこをパラメータを上手にいじって自然に聴こえさせるのが、打ち込みで曲作るなら大事だと思う。私の中では、例えばピアノだったらEQやふたの開閉の具合などを変えて音質をいじったり、弦楽器だったらスフォルツァンドやヴィブラート、弓の返しなどに応じたサンプルを的確に呼び出して(そこまで高度なのはギガサンプラーとかになっちゃうけどね)本物に近づけたり…。楽曲のミックス以前の、音色のミックスっていう感じかね。

でもさ〜。
こないだエンジニアのプロの方に、「録り音がすべてだ!」と言われましたよ。この録り音がまずいんだから、いくら後からEQとかフェーダーでの音量調整とかを頑張ったって、最初からこれはないよなあ。もっとしっかり弾いてよ! 仮にもサンプルでしょ〜! 模範演奏でしょ〜!?(笑)

結局、膨大なKompleteの音源の中で、生に近いエレクトリック・ベースは今のところまともなのが探し出せていない。ならば自分で“イケてる波形”を作れるべく、ベースの練習をしてはいるんだけど…そっちのが長い道のりか…。

まあ、スラッシュメタルとか弾くわけじゃないから、練習すれば大丈夫かな。

ちなみに、グリス音はサンプルの方が上手かったので使わせてもらいます(笑)。

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