KISS live at Budokan Tokyo, 2013.10.23



ずっと追っかけてなかったにしろ、意外と思い出の多いバンドではある。

でも、実は今回のチケットを買ってから、真剣にアルバムを1枚ずつ聴き始めた。彼らは常にゴキゲンでストレートなロックンロールを届けてくれる。それのみがこれまでの印象だったけど、その作品の1つ1つがちっとも同じことの繰り返しなどではなく、マイナーなバラードもあるし、アコも使うし、速い曲もあるし…それにひねった音使いやコード進行か何か、掛け合いコーラスの入り具合とか、随所に巧妙なアレンジが行き届いているというのか…面白い。ちっとも飽きない。それを総じてロックンロールと言い表すのがちょうどいい…そんな気がする。これが、KISSの魅力なのか。

私が最初に聴いた曲は、「Psycho Circus」。ちょうど『PSYCHO CIRCUS』がリアルタイムで新作として発表されていた頃で、夜中のメタルラジオで流れていた。これが、今日最初の曲。おーっ、上からバンドが降りてくる(笑)。90年代という、わりと新しめのナンバーだけど、エンターテイメント性たっぷりの彼らのショウの幕開けにはぴったりだよね。

その瞬間から最後まで、何もかもに目が釘付けだった。あえて楽しみをとっておこうと思って、先週のMステの映像以外はほとんど演奏している姿を観てこなかったけど、いや、やっぱり良かった。何よりも、時にキレ良く、時にくねくねと動くポール・スタンレーの一挙手一投足に目が離せない。「Love Gun」でトミー・セイヤーがかっこいいギター・ソロをガッツリ弾いているというのに、客席ど真ん中で大したバッキングもとらず、客を煽っているポールが一番大歓声を浴びている。なんということだ。じゃない、こういうものか。エアロの時のジョー・ペリーみたいだ…

ジーン・シモンズは席から遠かったけど、肉眼で火を噴く悪魔を見られて感無量。昔はあんなに嫌いだったのに。音楽を聴かないで、見た目で判断するからそういう事になるんだ(ちょっとでもヴィジュアル要素が入ったものは避けていた)。

…大学時代のとある授業の時、ダンキンドーナツのコーヒーを片手に先生が歌いながら教室に入ってきた事がある。その曲が、今日最後に演奏された「Rockn' Roll All Night」。サビの1節だけだったのに、あの時からずっと心に残っていて、後でCDで聴いてさらに好きになった。今日は仕事中もずっと頭の中で鳴りっぱなし。いざ曲が始まってみると、これで終わりかと思うと悲しくなってきた。だけど最高の気分。過去最大級の紙吹雪を浴びながら、KISSと一緒に「I wanna rock and roll all night and party everyday」…途中でCDみたいにバッキングの音がなくなる瞬間では、感動して逆に声が出なかった(笑)。これ、これだよ。

何度も何度も繰り返してくれたけど、こんなに飽きないサビは初めてだ。一晩中やってもいい。

2時間…


短かった…。

楽しかった〜〜!

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