THRASH DOMINATION 2013 @ club citta' kawasaki 2013.3.9〜奥様はスラッシャー〜
テスタメント、デス・エンジェル、デストラクションの順に楽しみにしていた昨日のライヴ。スラドミ自体は約8年前、2005年に1度観に行った事があるけど、その時は耳が開拓されていなかったので、覚えていることといえばデストラクションのギタリストが弾きながらヘッドを左右にゆっくり振る動き、チャック・ビリーがのっしのっしとステージを歩きながら「テスタメントは復活した!」と宣言した場面…ぐらいで、あとは調性のない曲、なんか轟音のリズム…みたいな感じで、辛かった思い出しかない。
しかし、時が経てば人もある程度変わる。
2008年に出たテスタメントの『FORMATION OF DAMNATION』はとても良かった。昨年発売された『DARK ROOTS OF EARTH』も結構良かった。その流れで1〜3枚目を聴き、なるほどと学習を進めていく日々が続いた。
そういうわけで今回は、少なくともテスタメントの作品は10枚全部聴いて予習。デス・エンジェルとデストラクションまで制覇は出来なかったけど、定刻に始まったらしいトップバッターのデス・エンジェルが「『FROLIC THROUGH THE PARK』からの曲をやるぜ!」と言って「3rd Floor」を始めた時は「ああ、あれね」と思えて、ちょっと安心。テスト範囲が当たった気分(笑)。フロアに入る二重ドアのうち、中のドアが閉められないほど人が溢れていた、そこに立って早速ヘッドバンギング。
高速スラッシュ・ビート、サビの掛け声、ブレイク部分で「ピロリ−♪」と鳴るツイン・ギターのハ−モニー・リード、この辺りが肝かな。
デストラクションは、シュミーア(b、vo)の甲高い声がちょっと好みとして苦手だったけど、トム・アラヤ的なアプローチだと思えばまあいいか。ステージ中央、上手、下手に立てられた3本のマイクのうち、好きな所に立って歌う(叫ぶ)シュミーア。ピロピロウニョウニョしてるマイクのギター・ソロ。そしてそして、上半身を微動だにせず手足から繰り出すブラストビートに全神経を集中させているかのようなドラマー。名前はわからぬ。機械か何かに乗っているような冷静さで、ひたすら尋常じゃないテクニックを繰り広げていて、大変良かった。
基本的にどの曲もビートの速さがほぼ一貫している。爆音! スラッシュ! ブッチャー! 切るのは食用の肉だけにしてっ!(わたし怖いのにがて)
そしてお待ちかねのテスタメント。
休憩中、フロアの中央付近に立ててあった柵にしがみつきながら陣取り、デストラクションの時から待っていたのですが、柵の向こうは最前列エリア。一番暴れる人達が入っていく場所だ。その柵を背もたれにするように、4人の女性達がやってきた。アメリカ人と思しき女の子もいて、英語と日本語が入り乱れる会話を聞いていると、ジャック・ジョンソンとかも聞くけどスリップノットとかこういうの観るといいなあって思う、みたいな内容だった。わりとかわいらしいグループ。私のほぼ真ん前にいた小柄な女性をよく見ると、左手の薬指に指輪。奥様、スラッシャーなのですね。
絶対ライヴでやるだろうなあと思ってた新曲「Rise Up」のサビで早速掛け声。続く「More Than Meets The Eye」は一番ハマった曲だから、こちらもガッツリ歌った。ちゃんと聴いて好きになってから観るバンドの嬉しさを改めて実感した。アレックス・スコルニック側だったのでよりグッド。いや、エリックも好きだよ。顔が。そういえばデス・エンジェルのギタリスト達もちょっとだけ。私、ジョン・マイアングみたいな人なら誰でもいいのか?
ちなみにアレックスのサウンドはレスポール主体なので、クラシックというかハード・ロック的というか、そんな感じだった。ニコニコしながらネックを高く掲げてテクニカルなフレーズをビシッと決める。
リズム面でも、他2バンドがひたすら高速スラッシュ・リフの嵐だったのに対して、テスタメントは8ビートもあるしバラードもある…という多彩さ。それでも「Practice What You Preach」「Into The Pit」などの初期高速チューンはエネルギー全開。
チャック・ビリーのマイク・スタンドはフレディ・マーキュリーみたいな長さで、剣のような幅があり、蓄光素材でできていた。それをエア・ギターするチャック。観ていると、ポジションがわりと正確。リズム・ギターを弾いているエリックと同じ指の動きだった。(しかし後で確認したところチャックはギターは弾けないようだ)ジーン・ホグランはヴァッケンの生中継で見た時の方が感動したけど、この日ももちろんカッコ良かった。
最後は意外とゆっくりした曲で終わってしまったけど、ひたすら没頭できた。前日の金曜日の出来事すらも随分遠く感じられるぐらい。
いやーほんと満足。楽しかったー!
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