Fire Bomber live @ C.C. Lemon Hall, Tokyo 2009/11/27

REFIRE

中学〜高校の時に結構ハマっていたマクロス7。昨年、思い立ったように、途中までしか観てなかったアニメ本編をきっちり制覇して、ついでに他の総てのマクロスシリーズを観て、またそれぞれの楽曲を聴き始め、今までにないほどどっぷりマクロスの世界に浸かった。

今年はマクロス7が放映されてからちょうど15周年。そこで、主人公の熱気バサラとミレーヌ・ジーナスが所属しているハード・ロック・バンド、Fire Bomberの楽曲を実際に演奏しているミュージシャン達のバンド(長いな)、その名もそのままFire Bomberによる15周年記念ライヴが行なわれた。ライヴ自体は7放映直後に何度かあったみたいだけど当然単発のイベントだし、15年も前の話だから、まさか今、こんなサプライズがあるなんて思いもよらなかった!

他のマクロスシリーズはシンガーが主役って事がほとんどだけど、7はFire Bomberというバンドが中心。しかも、本編に流れる音楽は総てストーリー中に登場するアーティストの楽曲。サントラは彼らの1st、2ndという形で発売され、実際1st『LET'S FIRE』は銀河チャート1位…じゃなくてオリコン初登場第4位だったらしく、現在までに30万枚売れている大ヒット作だったりもする。本編で描かれるバンドの登場を待つ観客の様子とか、ファン同士のけんかとか、ライヴを観たり、一緒に歌ったりするシチュエーションとか、ありとあらゆるものが総て音楽に強く結びついている。今は自分達が、その観客になってる。

その証拠に、アニメ本編でファンがやるのと同じように「ファイヤー!」と叫んだ人がいた。そしたら「ボンバー!」と返した人が数名。え?本当にやるの?っていう、気恥ずかしいような笑いが…(笑)。


そして開演。本編でFire Bomberがライヴを始める時と同じようにオープニング・テーマが流れ、「Planet Dance」でメンバーが登場! 予想はついたけど、やっぱり実物は嬉しい。嬉しすぎる。立て続けに「Seventh Moon」。そして新曲挟んで(だったかな?)「Try Again」。もう終わるつもりですか。早くもキラーチューンばっかりじゃないですか。



バサラの歌声担当の福山芳樹とミレーヌの歌声担当のチエ・カジウラ。本当に良かった。この2人の声をずっとずっと聴き続けて、日々の励みにしてきたから。

特に福山さんへは「バサラー!」というかけ声がガンガン(笑)。この方はライヴの盛り上げ方がとても上手い。トーク中は、楽曲の制作秘話も聞かせてくれた(特に、声優とミュージシャン担当が別だって事で放映当時はオフレコになってたから)。ソロ・アルバムや影山ヒロノブなどとのJAM PROJECTもあるしで、凄腕という事は分かっていたけど、やはりギターが上手い。ストラトとVOXの壁で鳴らすジミヘン・フレーズ、イングヴェイみたいなアクション、ブラックモアみたいな速弾き…全くもってフロント・ギタリスト。やっぱ作ってる人が作ってる人だもん、曲が良いはずだよ。

声にも説得力がある。当然ながらそのままバサラなので、それを重ねて見られるのも凄く嬉しいし、なおかつ真のミュージシャン魂を見せてくれるから、思い出と音楽の両方を満たしてくれる(笑)。この存在感は、音を聴いてるだけじゃ実感できなかったかも。


チエ カジウラの方は、ソロ・セクションでいきなり私の一番好きなバラード「Pillow Dream」からスタート。アコースティック・スタイルで「だけどBaby!」「PLASTICS」「君に届け→」などを独特のヴォイスで披露する本物の歌ミレーヌは、想像通りとてもかわいらしく、大人っぽくて魅力的。あの独特の声は実際に聴いてもやっぱり同じだった。幻想的というか…。


ミレーヌとバサラは普段けんかばかりしてるけど、「歌ってる時はほら、2人の息がぴったりでしょう」と、キーボードのレイがミレーヌのボーイフレンド、ガムリンに言うシーンがある。その時掛かっていた曲は実際にはオーヴァーダブだったけど、今日のデュエットソングでの2人の息は本当にバッチリ合っていた。


もちろん、もう1人のギター、ベース、キーボード、ドラム等、他メンバーはこんな2〜3行の紹介では済まされない凄腕の方々なので、観るのも聴くのも楽しい演奏をしてくれた。多分全員、実際にFire Bomberの各楽器を担当してたんじゃなかったっけ? 少なくともベースは間違いない。


そして、観客が熱い。
最初から最後まで、ギター・ソロの最中も、インストセクションでも、かけ声と拳振り上げるのが止まらない。特にバサラがメインボーカルの曲は全部歌う。終始立ちっぱなし。先月出た新作はしっかり勉強してモノにしている。いやだって、こんなに楽しい事ないよ。年齢層は私と近いかそれ以上、つまり15年前に10代後半〜20代だった人達みたいだったけど、やっぱりずっとあのストーリーが好きで、何よりも曲が大好きで…という人達がぎっしり2000席を埋め尽くしている。当然マクロス7のファンだけど、本気でFire Bomberってバンドを観に来た…という印象を強く受けた。コスプレ率ゼロだったしね。


最後に思わぬゲストの登場も。いつもバサラに花束を渡したいんだけど渡せない、花束の少女役の声優さん。今日ほんとに花束を持って登場し、凄く盛り上がったんだけど、ミレーヌちゃんに渡してしまいました(笑)。いいねえ〜。ネタだね。隠れ担当だったシビルの声までやってくれて、最高(笑)。


最初あんなにきまり悪そうだった「ファイヤー!」「ボンバー!」のかけ声は、終盤で急速に広まった。アンコールの「突撃ラブハート」「Angel Voice」の大人気曲が盛大に終わって記念撮影までして、メンバーが引っ込んで客電がついた…というのに何度も何度も繰り返され、最後は観客みんなで大歓声と大拍手。


たくさんの人が、ゆっくりと会場を出ていた。

一人で行ったのに、帰りたくなかった。
思い入れの強さって凄いね(笑)。
本当に、楽しかったなあ。

cclemon

Comments

  1. たなこう12:26 PM

    いやいやいやいや

    このレポは泣けました。

    マクロス全然知らないけど
    でも泣けました。

    うん、思い入れ
    そして思い出のパワーってのは
    いろんなものをバオーンと
    増幅してくれますよね。



    そう、ぼくらは音楽で、思い出作りをしているんです。

    ReplyDelete
  2. たなこうさん!!

    いやいや感激し過ぎですから!(笑)


    音楽で思い出作りかあ…
    納得です。

    自分が関わった事のある曲を聴いてると、作ってる時の事がよみがえってきて、なんともいえない気持ちになります。('v')

    ReplyDelete
  3. テイカー12:11 AM

    コメントありがとうございました。
    自分の感想が単純で、恥ずかしくなりました(笑)

    でも、本当にライブ良かったですね~!!!大阪では来年もやりたいね!!って話も出たので、期待して待ってみます!!!

    ReplyDelete
  4. >テイカーさん

    早速ありがとうございます! いえいえ、結局「良かった!」の一言に尽きるんだと思いますよ〜。

    来年もやってくれたら嬉しいですね。こっちでは、「武道館!武道館!」コールが上がってました。「今日来てくれた2000人の人達が、1人4人ずつ友達を連れてきてくれたら実現するかもしれません」(by福山さん)だそうです(笑)。

    ReplyDelete

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