Peter Gabriel Live in Fleet Center, Boston, MA

「あの」Peter Gabrielのコンサートを観に行った。場所は先月のRUSHと同じ、Fleet Center。今日の私の席はあの時よりも高いバルコニーにあった。円形のステージがホールの中央にあるので、どこからでも何をしているかが見える。あまりの遠さにくらくらしてきたので、双眼鏡を借りて見る事にした。$10。でもその価値はあった。

円形のステージのまん中には、既にセットされたキーボードが二つと、ビニルハウスの形をしたテントがあった。照明があたった瞬間に中が見えたので、双眼鏡で覗いて見たら、どうやら大きなドラムセットが埋まっていた(^^;

定刻を過ぎてPeterと何人かの黒人のスーツ姿のおじさん達が、前の人の両肩に両手をのせる格好で連なってステージに上がって来た。
Peterはビデオで見ていた時よりもかなり年を取っていて、大柄な人だった。彼が最初に紹介したのはこのバンド、The Blind Boys of Alabamaといって、アラバマから来た盲目の人達で構成されたブルースバンドだった。何枚かアルバムも出しているらしく、彼等の歌声は凄かった。度胆を抜くような高い声で勝負する女性シンガーはたくさんいるけど、聞き取れない程低い声を出す人は私は初めて見た。これはかっこよかった。物凄く長く発声を続けていられる人もいて、最後の方は楽器だか人だかわからないくらい。実はこのPeterの新作の曲に彼等が参加しているので、後にPeterのショウでも出て来る事になる。

次に現れたのはタンザニア出身の二人組、Hukwe / Charles Zawose。民族衣装のまま、民俗楽器を使ってタンザニアの(または彼等の部族の?)音楽を披露してくれた。弦楽器やサムピアノ、横笛に加えて、足に付いている飾りが歩いたり跳ねたりすると音が出るようになっていて、体中を使って音楽を作り出していた。よくMIDIの音源に入ってるAfrican Woodという音そのままが聞こえてきて、なんとなくタンザニアのイメージを思い浮かべながら聴いていた。いっぱいの笑顔で踊っているのを見ていて、とても楽しかった。

この二つのバンドは単なる前座というよりは、Peterのショウの一貫という感じがした。

そして休憩の後にいよいよ本番。
Peterはまず1人で出て来て、1曲弾き語りをしてくれた。それからメンバーが出て来る。次の曲がUpの1曲目、Darknessだった。そこから私はトニーに釘付けだった。かっこいい!!!姿形がなんとも言えない。あのベースを弾く時の体勢、アティチュード、踊りというかノリ方というか、やっぱトニーは最高。黒いシースルーのロングジャケットも最高。ソロのライブは大人しい曲も多いので、今回は非常にロックしていた。双眼鏡で彼ばかりしばらく追い回していた。

主に新作からたくさんの曲をやってくれた。Peterのライブは面白いよ…と聞いていたので、ステージ上部にあった何かの種みたいな白い大きな物体の中に何が入っているのか、楽しみだった。そこには映像が写し出されていて、雰囲気を盛り上げていた。ステージは2部構成になっていて、内側は固定、外側は回るようになっていた。Peterだけがそこで反対側に進んだり、またはメンバーが中で動かないようにしたり、逆に外で周りながら演奏したり。

Sky Blueでは、The Blind Boys of Alabamaから4人の人がまた出て来て、ステージのまん中に客席を向いて座り、アルバム通りにバックボーカルをやった。とてもきれいだった。
Downside Upという曲では、コーラスの後からメインボーカルの二人(Peterと女の人、Melanie Gabriel)がワイヤーを体に付けて、セットの天井をさかさまに歩いていた。(爆)ステージ床に映った影は逆に普通に見えるので面白かった。

後程白い物体の外側が取られ、球体が出て来た。ビニールの様な物でできていて、中に入れるようになっていて、Peterはその中に入って内側から玉乗りというか、球体を歩いて転がしていた。サビではジャンプした(笑)非常に上手にコントロールできていた。もちろん歌いながら。トニーが、弾きながら写真を撮っていた>こちら
トニーや他二人のギタリストの様に楽器を交換する必要のある人は、床の中央脇に空いた穴から楽器をやりとりしていた。

曲も凄いけど、振り付けがかっこいい。弾けるだけじゃなく、Peterのショウでは全員踊る必要がある。それが凄くいきいきしてて良い。キーボードのお姉さんでRachel Zという人はBerklee出身で、彼女も曲によってはショルダーキーボードで暴れていた。正直言ってPeterの声は結構年とったかな…と思わせる部分も少なくなかった。それでもまだまだ凄い。
Peterは電球のついた皮ジャンを着てSledgehammerをやり、Solsburry Hillでは自転車に乗っていた。In your eyesではトニーが歌った「In your eyes」が加工されたダンディーな声になるのがよかった。
タンザニアの人達も出てきて一緒に歌った。とても楽しそうだった。

メンバー紹介で、皆が順番に紹介されていく中、最後にトニーというところで、まだPeterが何も言ってないのに観客が大盛況だった。Peterの苦笑いがスクリーンに映って、はい、それじゃあ、という感じで「Tony Levin!」トニー、やっぱり大人気(^^) 彼はとてもカッコイイミュージシャンだ。

アンコールも2回やった。それでも多くの人は去り難そうだった。とても楽しく、おもしろいライブだった。

SET LIST
??(Peter solo)
Darkness
Red Rain
Growing Up
Mercy To Street
The Barry Williams Show
My Head Sounds Like That
In Your Eyes
More Than This
Solsburry Hill
Sledgehammer
Signal To Noise
Sky Blue

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